流行に乗ってみる
食い物で生ドーナツってやつが流行り始めているらしい。社畜時代は流行の食べ物なんて全く気にしていなかったが、生ドーナツを食べてみようと思った。セミリタイア生活に入ると、経験できるものは経験しておこうという気持ちになる。流行モノには斜に構えるんじゃなくて、流行モノは流行モノとして、少しかじっておくのが人生豊かになる。ドーナツだけに。
少し前に、福岡・天神に「I’m donut ?」っていう生ドーナツ屋ができたのを知っていた。天神を歩いていると、いつも行列ができている店があったので気になって調べてみたら、生ドーナツで有名な店らしかった。そんな記憶もあり、セミリタイア生活の流行モノ経験として、今回「I’m donut ?」に行ってみた。
「I’m donut ?」の生ドーナツ
そんなわけで天神までチャリ漕いで出かけた。天神には市営で3時間まで無料の駐輪場がある。福岡市は天神に行けば何でもそろう街と言われていて、その天神という福岡市のド真ん中に無料の駐輪場がある。「無料」という言葉に誘蛾灯の蛾のように引き寄せられるセミリタイア者が利用しない手は無い。以前ブログに書いたが、ほんと福岡市はセミリタイア最強都市だなと思う。
そんな「無料」(ああ・・・なんていい響き)の駐輪場に自転車を停めて「I’m donut?」へ向かう。
やっぱり行列できてた。福岡市で、観光客が訪れる有名ラーメン店でもないのに、こんな毎日行列ができる店なんてあまり記憶にない。福岡市民は、ムショ帰りのように甘さに飢えているとも思えないが、これが流行の力なのか。
素直に行列の最後尾に並ぶ。社畜時代の俺なら、ドーナツ買うために行列に並ぶなんて絶対にしなかった。いつも時間に追われている感覚があり、行列に並ぶ時間がもったいないと感じていた。でも今は全然苦じゃない。だってセミリタイア民には、時間はたくさんあるからねっ。
生ドーナツ実食
そういえば、だいぶ前に生キャラメルが流行った記憶があるが、食べ物に「生」をつけるのは流行の条件なのだろうか。そういえば生ビールとかはすっかり定着したよな。そう考えると、一発屋だったタピオカも忘れられた頃に、生タピオカとかでワンチャンあるのかもしれない。と、どうでもいいことを考えながら行列に並ぶこと25分。
生ドーナツを購入。またチャリ漕いで家に帰ってコーヒーを淹れる。
コーヒーと一緒に生ドーナツを食べる。さあ、「生」がついたドーナツはどんな味がするんだろう。
モグモグ・・・。
モグモグ・・・。
あんまり変わらん。
いや、たしかにしっとり感はある。普通のドーナツとの違いは感じられる。これが「生」感なんだろう。
でも、ドーナツの味だ。生ドーナツは、ドーナツの新たなジャンルではあるが、あくまでもドーナツの範疇に収まる味だ。もうドーナツは生ドーナツでなければ食べられないというほどの差はない。なんなら小麦粉感があるドーナツの方が、コーヒーには合うまである。ミスタードーナツも安泰だ。今後本当に流行ったら、ミスタードーナツだって生ドーナツを出してくるだろう。
流行り始めに乗ってみようと、今回、生ドーナツを食べてみたが、ドーナツの概念が変わる味!とかではなかった。1個220円の生ドーナツに、どんだけのものを求めていたんだって話だ。まあ、220円でドーナツに「生」のジャンルができたという経験はできたので満足としよう。