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【時間の量と質の変化】推し活旅行 in 東京

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推し活旅行

先週の金曜から月曜(3/1~3/4)にかけて東京に行ってきた。俺には社畜時代から推しているグループがある。今回そのグループのコンサートがあったので飛行機に乗って東京まで推し活旅行に行ってきた。そんで推し活旅行の疲れもとれたので、今こうやって旅行記ブログを書いている。今回、セミリタイア生活開始後の最初の旅行で、社畜時代の旅行との違いについて気づきもあったので、旅行記と合わせてそのことについて記していきたい。

東京に向けて出発。

俺の一杯

俺は東京に行くと必ず行くラーメン屋がある。それは『えびそば一幻』だ。

『えびそば一幻』の「えび味噌ラーメン」が俺にとっては、一番旨い味噌ラーメンだ。たまにテレビで一番旨いラーメン屋とかでランキング付をしているが、あれは全くの無意味。ラーメンの好みなんて人それぞれで、全国民の一番なんて決められないはずだ。

まあ、放映時間を何とか埋めるために、テレビ制作者の方もわかってやっていると思う。無意味なものをランキング付して、何とか視聴者の興味を引こうと努力していることは、社畜経験者としては理解できる。でも、こんなブルシットジョブみたいなことが増えてきたから、テレビの人材流出が増えている。そんな企業の人材流出問題について考えを巡らせてくれる『えびそば一幻』の「えび味噌ラーメン」は旨いを通り越して俺の人生に今後も必要なラーメンだと強く思った。

しばらくすると、「えび味噌ラーメン」が運ばれてきた。

はい、旨いー。いやー、相変わらずの旨さ。これこれ、この味だよ。久しぶりの旨さだよ。

・・・いや、なんか異様に旨くないか。久しぶりとはいえ、こんなに旨かったっけ。しばらく麺をすすっていると俺はこの旨さの理由に気づいた。俺は今、ラーメンに正面から向き合って味を楽しんでいる。

可処分時間の量が増えると時間の質も上がる

以前なら、ラーメンを食っている途中で、ああ、このラーメンを食べ終わると、東京でのひとつのイベントが終わる。それはつまり、労働に戻る時が近づいている・・・という悲しい現実を頭の片隅に思い浮かべていた。何なら食っている最中に仕事のことを思い浮かべていたりもした。

セミリタイアすると、この労働に戻るカウントダウン感が全く無くなる。もう労働が俺の感覚に影響を与えることはない。セミリタイアした俺は、ひとつひとつの出来事に正面から向き合っている。何のことはない、『えびそば一幻』の「えび味噌ラーメン」は以前から異様に旨かったのだ。労働という邪悪な存在が俺の味覚を鈍くしていただけだった。

セミリタイアすると人生の可処分時間の量は劇的に増える。それと同時に元々あった感覚を取り戻し、ひとつひとつの出来事を楽しんでいる時間の質も上がるということに気づけた。そんな時間の量が増えると時間の質も上がるということを気づかせてくれた『えびそば一幻』の「えび味噌ラーメン」は旨いを通り越して俺の人生に今後も必要なラーメンだと強く思った。

夜は『鳥貴族』でディナー。

『鳥貴族』は、何で東京でこんな安い価格のボリュームのある焼き鳥を提供できているのか不思議でならない。労働者を搾・・いや、やめておこう。FIREしてセミリタイア生活に入った俺は、もう労働者達の幸せを考える必要も資格もない。俺は大量生産による低価格という資本主義の恩恵にあずかるだけだ。

この日は上野の夜桜を鑑賞して就寝。

労働の麻薬

推し活旅行2日目。コンサート前日だ。今日は東京でまだ行ったことない場所を観光。

麻布台ヒルズ。東京新名所なので行ってみようと思っていた場所。なんか緑に包まれた街みたいなコンセプトだったと思うが、そんなに緑は無い。むしろ人工物感がすごい。あんな高いビルが立ち並んでいる場所で一番高いビル建てておいて緑ガーも何もないと思う。

次の観光場所へ移動。

六本木ヒルズ。何度も東京に来ていたが行ったことがなかった。麻布台ヒルズの近くなので今回来てみた。麻布台ヒルズと同じ。フロアの作りも一緒。まあ、同じ森ビルが作ったから作りも一緒になるのもやむをえん。

腹も減ってきたので、池袋にある『肉野菜炒め ベジ郎』へ移動。

『肉野菜炒め ベジ郎』で「肉野菜定食(味噌)」を食っている最中、俺はこう感じていた。

なんか、東京に来ている時のワクワク感が無い・・・。

社畜時代に麻布台ヒルズとか六本木ヒルズみたいな東京観光地に行ったなら「東京はやっぱりすごい。ああ、今俺はこんなすごい東京にいる」みたいな感覚があった。今回は「まあ、すごいけどどこも同じだな」と感じている。いつものワクワク感が無い。

セミリタイアすると、これまでの旅行で感じていた労働に戻るカウントダウン感が無くなるが、同時に限られた旅行期間の中でこそ感じられた特別な感じも失われる。可処分時間が増えると、東京くらいならまたいつでも来られるので特別感が無くなってしまう。俺は日本国内の旅行では、もうワクワク感は感じられない人間になってしまった。

でも、よくよく考えると、これまで感じていたワクワク感は労働の麻薬みたいなものだと気付いた。ストレスだらけの労働から離れられている旅行期間はできるだけ楽しまなければならない、リフレッシュしなければならない、無駄な時間があってはならない、と自己洗脳みたいに無理やり楽しんでいた気がする。

日本人は旅行中に予定を詰め込みすぎて全然リフレッシュできないみたいな記事を見たことがあるが、振り返ると社畜時代の俺が正にそうだった。セミリタイアすると、旅行を楽しんでいたというよりは、労働によって旅行を楽しまされていたということに気づいた。

今は美味しいラーメンの味に向き合うことができる。観光地としての本質を感じることもできる(高いビルを建築できる技術自体はすごいと思う)。セミリタイアすると旅行の楽しみ方が変わってくるし、変えていかなければいけないんだろう。もう労働の麻薬であるカウントダウン感からは解き放たれて、自分の心が感じるままの感情を妨げるものはない。これからは本質に触れる旅をしていくことになる。

推し活

推し活旅行3日目。いよいよ俺の推しのコンサートだ。

コンサート中の写真は撮れないので写真はなし。相変わらずすばらしい体験だった。ただ、セミリタイア後のコンサートは感じ方に変化があった。

これまでは労働の麻薬であるカウントダウン感からか、もう少ししたら労働に戻ってしまう自分のために何とかこの時を楽しもうとしていた。何としてでも自分は楽しまなくてはならないといった感覚だ。今回はなんていうか、コンサートのクオリティの高さをそのまま感じていた。そこにすばらしいショーがあり、ただそれをそのまま感じ取っている感じだ。

労働に埋没する前に元々持っていたはずの、すばらしいものはすばらしいと素直に感じとる感覚。セミリタイアしたからこそ、俺はこの感覚を取り戻せたと思う。今後のセミリタイア生活で、忘れていたいろんな感覚を取り戻していくんだろう。

セミリタイア後の変化

推し活旅行4日目。帰宅日だ。カプセルホテルをチェックアウトして。朝食のためにマックへ移動。

マックは変わらない旨さがある。ハズレなしの安心感。

マックに入る前にバイトの募集ポスターがあったが、時給1,200円(夜間1,500円)だった。円安のせいもあり、マックは観光目的の訪日外国人も多く、外国人のオーダー受付も英語で対応していた。結構大変そうだ。それなのに早朝出勤の時給1,200円は安いと思う。日本の労働は、求められるサービスのクオリティが高い割には得られる賃金が少ない。マックの時給を見ても俺はセミリタイアしてよかったと思う。

俺は今回の推し活旅行で、セミリタイアしてからの感覚の変化を経験することができた。これからもセミリタイア生活でしか得られない経験をしていきたい。

帰りの飛行機に乗る前にANAラウンジで飲んだ炭酸入りオレンジジュース。これもまた、いつもより旨く感じた。

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